第三者アドバイザーは見た!

あるマンションの大規模修繕工事での出来事です。
そのマンションには、居住者用の敷地内駐車場がありました。
しかし、工事では足場の設置や資材置き場、現場事務所の確保が必要となるため、一部の駐車区画を一定期間使用させていただく計画でした。
しかし、実際に移動をお願いすると、
「なんで自分たちだけが面倒を強いられなければいけないのか?」
「マンション全体の為の工事なのに、不公平だ」
「たとえ数分でも遠くの駐車場になることは承服できない。」
など、不満が続出してしまいました。
もちろん、車の移動については工事前から計画に盛り込まれ、事前に周知されていました。
しかし、それでも実際に移動をお願いする段階になると、不満の声が上がってしまったのです。
理事会にも苦情が届くなど、対応に苦慮することになってしまいました。最終的には期間中の駐車料金の減額など、個別に対応し納得していただきました。
本来、敷地内や建物内のスペースを使うことは、リスクがあり施工会社も避けたいのですが、仮設費用を抑える為のVE案として、管理組合の所有物を使用することにするケースがよくあります。
VE(Value Engineering)とは
品質や必要な性能を維持しながら、工事費を抑えるための工夫や提案のことです。
大規模修繕工事では、管理組合の負担を軽減するために提案されることがあります。
大規模修繕工事では、
足場だけでなく、
資材置場や現場事務所の確保も必要になります。
そのため、
駐車場や駐輪場など、
共用部分の一部を一時的に使用するケースがあります。
問題なのは、
工事が始まってから初めて説明することです。
工事前から、
「移動が必要になる可能性」
「その場合の補償」
を管理規約や使用細則で整理しておくことで、
多くのトラブルは防ぐことができます。
この経験から学ぶこと
大規模修繕工事を依頼すると「何でもやってもらえる」と錯覚してしまうことありませんか?
でも実際は施工会社だけで解決できない問題もあります。
だからこそ、工事が始まる前の準備と、
管理組合・施工会社・居住者の共通認識が、
円滑な大規模修繕工事には欠かせません。
事前の準備が、後々の大きなトラブルを防ぐことにつながります
第三者アドバイザーから一言
施工管理、大規模修繕コンサルティングの経験をもとに、現場で実際に起きた出来事や教訓を、管理組合の皆様に分かりやすくお伝えするシリーズです。
※一部の記事は、個人やマンションが特定されないよう内容を再構成・匿名化しています。
English Summary
During a condominium renovation project, part of the residents’ parking area had to be used temporarily for scaffolding, material storage, and the site office. Although residents had been informed in advance, concerns and complaints arose once the relocation actually began. This experience shows that technical planning alone is not enough—clear communication, agreed rules, and mutual understanding are essential for a smooth renovation project. Good preparation before construction can prevent major problems later.



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