第5回 室外機を動かしただけなのに…

第三者アドバイザーは見た!

~工事後に次々壊れていくエアコンたち~

あるマンションの大規模修繕工事での出来事です。
バルコニーの防水工事では、床の防水工事を行う為、一時的にエアコンの室外機を持ち上げて移動させる作業があります。
配管は取り外さず、そのまま慎重に移動し、防水工事が終わった後に元に戻します。

しかし、
工事が終わると、現場代理人には毎回”恐れている日“がやってきます。

それは――
暑くなり始めた日。
寒くなり始めた日。
そして、その予感は的中します。

エアコンが動かないんだけど
冷たい(暖かい)風が出てこない、故障ではないか?

室外機を動かしただけなのに、エアコンが動かなくなるケースがあります。
原因として多いのは、

  • 配管の接続が緩み、エアコンガスが漏れてしまうケース
  • 原因がすぐには分からないケース

です。

現場代理人はスーパーマンではありません。もちろんその場でエアコンを修理することはできません。
ですので、エアコンの修理屋さんを呼ぶことになるのですが、真夏や真冬は修理依頼が集中するため、すぐに対応してもらえないことも珍しくありません。
そうなると、しばらく居住者の方に待っていただくことになります。
そうならないように、防水工事完了後にエアコンの稼働の確認をお願いするのですが、暑くも寒くもない時にエアコンの確認をしてもらうのはなかなか難しいです。
だから、緊急の時にばかり電話が鳴るのでした。

実際にあったこんなケース

私が担当した現場では、メーカーに点検を依頼したところ
エアコン本体には異常がありません。
という診断でした。
原因が分からず調査を続けたところ、
配管やケーブルを確認した際、100Vの電源ケーブルが適切に接続されておらず、手でねじっただけの状態になっていました。
正しく圧着し直したところ、
エアコンは何事もなかったように正常に動き始めました。
その時、「工事が原因」と思われていたものでも、実際には以前の施工不良が遠因の可能性が高くなりました。
また、第二種電気工事士の資格を持っていたことが原因究明に役立った経験でもあります。

この経験から学ぶこと

エアコンは、今では生活に欠かせない設備です。
工事によって室外機を移動する必要がある場合は、
施工会社だけでなく、管理組合からも
「工事後は早めに試運転をお願いします。」
と繰り返し案内することが重要です。
小さな確認が、真夏や真冬の大きなトラブルを防ぐことにつながります。

工事後の「試運転」は、
居住者にとっても施工会社にとっても、
安心につながる大切な確認作業なのです。

第三者アドバイザーから一言

このシリーズは、施工管理・大規模修繕コンサルティングの経験をもとに、現場で実際に起きた出来事を管理組合の皆様向けに分かりやすくお伝えしています。

実際の経験をもとにしていますが、個人やマンションが特定されないよう内容は再構成・匿名化しています。


GB English Summary

During a condominium renovation project, outdoor air-conditioning units often need to be moved temporarily so waterproofing work can be carried out. Although the units are handled with great care, some residents later report that their air conditioners no longer work properly. In many cases, the cause is not the renovation itself but pre-existing installation issues or other hidden problems. This experience reminds us that early inspection and communication after construction are essential for preventing unnecessary trouble and ensuring peace of mind for both residents and contractors.



問い合わせはこちら
理事会様用初回無料相談はこちらから

Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です