~ルーフバルコニーで見た驚きの光景~
第三者アドバイザーは見た!

あるマンションの一室に調査診断でお邪魔した時のお話です。
調査診断とは
大規模修繕工事を行う前に、どの程度建物に劣化が発生しているか行う事前調査のことです。
調査診断時はまだ足場がありませんので、外壁の調査はできません。だから廊下側と手の届く1階周りとバルコニー側の外壁を調査しますが、バルコニーにすべて入ることは困難なので、調査に協力してくださる居住者を募って一定割合の住戸の調査を行うのです。
※調査対象はマンションによって異なりますが、20%程度の住戸を調査するケースが一般的です。なお、私が担当した案件では全住戸(100%)を調査した事例もありました。
お邪魔すると、
そのお宅は広いルーフバルコニーのあるお部屋でした。そこで私が目にしたのは見たことのない光景でした。
普通なら目の前には、広いルーフバルコニーが広がっているはずでした。
ところが、目に飛び込んできたのは、
ジャングルのような緑でした。植木や草花を育ててる方はよく見かけているのですが、床や壁が見えないほどの緑です。
そして、あちらこちらから鳥の鳴き声が聞こえてきます。
見上げると、
ネットの中を小鳥たちが自由に飛び回っています。
まるで、マンションの一室ではなく、
小さな野鳥公園でした。
こういう仕事をしていなければ、
「すごいですね。」
「まるで植物園ですね。」
そんな会話になっていたかもしれません。
しかし私の頭の中は違いました。
「これ、工事前に全部撤去できるのかな…」
「床防水は傷んでいないかな…」
「施工会社、大変そうだな…」
頭に浮かぶのは、専門的なことしかありませんでした。職業病ですね(笑)
実は、
バルコニーやルーフバルコニーは、
専有部分ではなく、
マンション全体で管理する「共用部分」です。
居住者は専用使用できますが、
自由に改造したり、恒久的な工作物を設置できる場所ではありません。
ですので大規模修繕工事が始まれば、これらの築造物は撤去が必要になるだろうと感じました。
この経験から学ぶこと
マンション居住者の多くは、バルコニーは普段自由に使っているため、「自分の所有部分」と思われがちです。
そのため、大規模修繕工事が始まると、
「バルコニーの片付け」が大きな課題になることがあります。
多くの場合は施工会社が対応しますが、
ここまで大がかりな設置物になると、追加費用が発生する可能性もあります。
だからこそ、日頃から管理組合が
「専有部分」と「共用部分」の違いを周知しておくことも、
将来のトラブル防止につながります。
第三者アドバイザーから一言
このシリーズは、施工管理・大規模修繕コンサルティングの経験をもとに、現場で実際に起きた出来事を管理組合の皆様向けに分かりやすくお伝えしています。
実際の経験をもとにしていますが、個人やマンションが特定されないよう内容は再構成・匿名化しています。
GB English Summary
During a pre-renovation building inspection, I encountered an unexpected rooftop balcony that had been transformed into a lush bird sanctuary. While it looked beautiful at first glance, it also highlighted an important issue: balconies are common areas designated for exclusive use, not private property that can be freely modified. Large structures or extensive installations may need to be removed before major renovation work begins, sometimes resulting in additional costs. This experience reminds us that understanding the difference between private and common areas helps prevent unnecessary disputes during condominium renovation projects.



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