第9回 一文字にも妥協しないプロ

~理事会で出会った校正の専門家~

第三者アドバイザーは見た!

あるマンションの大規模修繕工事で、理事会へ参加していた時のお話です。
理事会には、さまざまな職業の方が参加されています。
建築、金融、教育、IT…。
毎回いろいろな経験談を聞けるのも、この仕事の楽しさの一つです。
しかし、そのマンションだけは違いました。

私は毎回、理事会の日が少し怖くなってしまったのです。

その会では工事前の調査に先駆けて、居住者用の掲示物や案内を作成しており
、理事会の皆様に確認いただいておりました。
するとある一人の理事より
「あなたの作ってきた案内は、どれもなってないわ。私がチェックするわ!」
お叱りをいただいてしまいました。

その後、メールで届いたチェックを見てびっくりしました。
送られてきたデータを開くと、そこには赤字がびっしり。
A4一枚が、まるで「赤一色」になっていました。

後で伺うと、その方は出版関係だった方で、
文章の校正を専門にされていたということです。

なるほど、
あの赤字にも納得です。
そのことを踏まえて改めてマンション内の掲示物を見ると、どれもよくできていて、文章もしっかりしていました。
「こういう積み重ねが、読みやすい案内につながるのか。」と、とても勉強になりました。

この経験から学ぶこと

マンションには、
さまざまな経験や専門知識を持った方が暮らしています。
理事会では、建築の専門家だけでなく、文章、法律、会計、ITなど、
思いがけない分野のプロと出会うことがあります。
大切なのは、立場に関係なく、お互いの専門性を尊重し、より良いマンションをつくるために力を合わせること。
私自身も、この経験を通して「学ぶ姿勢」の大切さを改めて実感しました。
専門分野は違っても、一流の仕事には学ぶべきことがある。そんなことを教えていただいた出来事でした。

第三者アドバイザーから一言

大規模修繕工事は、建築の専門家だけで完成するものではありません。
理事会には、さまざまな知識や経験を持った方が参加されています。
だからこそ、お互いの専門性を尊重し、協力しながら進めることが、
より良い大規模修繕工事につながるのだと思います。

この「第三者アドバイザーは見た」は施工管理、大規模修繕コンサルティングの経験をもとに、現場で実際に起きた出来事や教訓を、管理組合の皆様に分かりやすくお伝えするシリーズです。

※一部の記事は、個人やマンションが特定されないよう内容を再構成・匿名化しています。


GB English Summary

During a condominium renovation project, I met a board member who had worked as a professional proofreader in the publishing industry. Every notice and announcement I prepared came back covered with detailed corrections in red. At first, I felt overwhelmed, but I soon realized that her meticulous attention to language greatly improved the quality of communication within the condominium. This experience taught me that successful renovation projects benefit not only from technical expertise but also from respecting and learning from the diverse professional skills of everyone involved.



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